20世紀の終わりごろに「月の妹」という作品を創りました。タイトルはアリュート族の神話から取ったもので、このシリーズは東北アジアの神話研究者の荻原原眞子氏の著作によるところが大きいです。
作品はいくつかの小作品からなります。
「倭のかなた」「安藤氏の舘」「サハリンロード」「月の妹」「ワタリガラスの歌」
そしてこれに、そのときの状況に応じて(笑)、「国栖(くず)の歌」「渡り島」「ギリヤークの森」「ナナイの夜」「銀の女」「アンガラ川」という小作品が加わります。
タイトルを見ただけで、ある傾向が見えてきますね(笑)
これらのダンスはいったい何を言おうとしているのでしょうか(笑)
これは現代日本人の意識から消え去った世界です。
とてもまともとは思えません(笑)
作者の関心は風土記の時代の常陸の国から「北の元寇」時代のサハリンまで北上し、そこからカムチャツカを抜けてアラスカへ、あるいはバイカル湖までユーラシア内部へとさまよいます。アラスカへと向かったものは「オーロラダンス」、バイカル湖へ向かったものは「イルクーツク物語」という作品になります。
次回からそれぞれについて述べてみたいと思います。 2012.10
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